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終了いたします

細々とつけていた読書記録でしたが、今後はブクログに移行いたします。
今まで見てくださった方がいらっしゃいましたら、厚く御礼申し上げます。
ありがとうございました。

  # by wordworm | 2014-07-18 14:29

読書記録:2014年5月

ポール・マイヤーズ 「死のアリア」

エスピオナージ!という感じのスパイ小説。この手の作品を読むのは久しぶりで楽しかった。
冷戦終了後、スパイの仕事は別になくなったわけではないだろうけど、エンタメ分野では結構限定されてしまった感はあり。ジェームズ・ボンドも老いたし。
なので、その類に触れたければ、昔の作品を読み直すことが多いのだけど、娯楽としては本当に楽しい分野なんだよね。


魔法使いにキスを

シャンナ・スウェンドソン 「魔法使いにキスを」

大好きなシリーズ、とうとう第七弾。これはマジカル・ファンタジー・ロマンチック・コメディーと名づけられるみたいだけど、私からすればとにかく「チャーミング」の一言に尽きる。
可愛くて健気で、大人のユーモアたっぷりで。安心してハラハラ・ドキドキできて、ページを繰る手が止まらない上、何回読み直しても飽きないの。
ラストシーンからして、セカンドシーズンはこれで終わりということなのか、それともシリーズそのものがこれで終了か、気になるところ。


アン・マキャフリイ 「竜の反逆者」

パーンの竜騎士シリーズ、第7弾。
最初の方にセラが出てきたので、まさかこんな極悪女が主役!?と驚いたが、そうではなかったので一安心。
外伝を含めた今までのストーリーを別の視点から見たという内容も多く、まいったな、またイチから読み直しか、と思って、しかも読んでしまう自分って。こんなに昔から好きで読んでいるのに、まだ読み直さなきゃいけない自分って。
神様、一回読んだら二度と忘れない記憶力をください。あ、三回ぐらいでもいいです。


ゴッサムの神々 ゴッサムの神々2

リンジー・フェイ 「ゴッサムの神々」(上下)

19世紀以前の英国ミステリーが大好きなのだが、これは米国NY。NY市警が始めてできた時のお話で、実は今までなかったらしい。ロンドン警察の話はいっぱいあるのにね。
上巻は楽しみつつもゆっくりペースだったのだけど、下巻に入ってからぐんぐんとスピードアップ。これですむはずないとは思っていたけど、期待通りに面白かった。
事件の真相自体はそれほど、と言っても、それは現代ミステリーが猟奇性その他に富むようになってしまったからであって。それをクラシックという形ではなく、ちゃんと読ませてくれたのが嬉しい。
切ないエピソードも数々あったけど、読後感はかなり爽やかで、次作がすでに楽しみだ。


アーサー王の墓所の夢

アリアナ・フランクリン 「アーサー王の墓所の夢」

お気に入りの女医アデリア・シリーズ、第3弾。中世イングランド、修道院、十字軍と、私の好きなものばかり詰まってるシリーズ。
今回も面白かったけど、謎解きの面白さというより、ちょっと昼メロ風味。まあ、良くも悪くも本能が大きな割合を占めていた時代であったわけだから。
ラストが非常に不穏で「以下次号」的だったので、次作をどきどきしながら待つこととする。つか、次が最後って悲しすぎる……


黄金のランデヴー

アリステア・マクリーン 「黄金のランデヴー」

父の長年の愛読書と聞いて購入。海外のスパイ物やミステリーと、好きな分野が一緒なわりに、微妙に好みがずれている我々だけど、良いと思うものはかなり一致してるんだな。
マクリーンといえば映画化も多数の人気作家だけど、意外と読んだ数は少なくて。だけどこの本で集めちゃおうかと思ってしまうぐらいに、わくわくと面白かった。
日本での発行が70年代ぐらいだから、原作が書かれたのは一体何年前? それでも褪せることなく魅了されてしまうのは、さすがの力量。

  # by wordworm | 2014-06-19 10:22

読書記録:2014年4月

亡国の薔薇 亡国の薔薇2

イモジェン・ロバートスン 「亡国の薔薇」(上下)

前作がちょっと期待と違っていたので、どうしようかと迷ったけれど、結局手に取った。で、正解だったと喜んだ。まあ、今度は勝手な思い込みがなかったので。
カストラートという題材を使ったのも面白く、更に充実した内容を楽しんだ。
それにしても、この2人がどうこうなることはないだろう、と思っていたら、可能性が出てきてしまったではないか。しかもこれ、次に続く謎が出てきたし。


高い塔の男

フィリップ・K・ディック 「高い塔の男」

第二次大戦で枢軸国側が勝っていたら、というパラレルワールド的なストーリーは結構好きで、何冊か読んでいたけど、ディックの手にかかるとこうなるか、と改めて力量を思う。
ジャンルとしてはSFに入れられているけれど、なんというか、やや幻想的な別世界フィクション。”易”が重要なファクターになっているのが、またなんとも。


惑星カレスの魔女

ジェイムズ・H・シュミッツ 「惑星カレスの魔女」

楽しくほのぼのな感じのスペースオペラ。ハードSFからはすっかり離れてしまったけど、軽めのSFなら今でも歓迎。
ついてない感いっぱいだった船長が、まさかこんな幸運(?)に恵まれるとは。
人にはふさわしい居場所があるんだ、と笑顔で読み終えた作品。


アンネ・フランクの記憶

小川洋子 「アンネ・フランクの記憶」(Kindle版)

ご自身がご本の中で言ってらっしゃったように、これは記録や調査ではなく、個人的な旅行エッセイ。もっと深く掘り下げることを勝手に期待していた私には、結構肩透かしを食らった気分。
淡々とした穏やかな語り口、そして優しい視点が、小川さんらしくて良いのだけど。
これ以上の掘り下げは、逆に無理だったかと思われる事情もあったので、致し方ないことか。


追撃の森

ジェフリー・ディーヴァー 「追撃の森」

ディーヴァーといえば、「大どんでん返し」。この作品でも、それは何度か発揮されてて、そのたびに、おおお、と。
なので、いつも通りに楽しめたのだが、ううむ、最後はこうきたか。ちょっと蛇足的な、でも必要な、という感じの終わり方、だったかな。


踊る骸

カミラ・レックバリ 「踊る骸」

シリーズものの第5弾。前作の最後に謎が出てきて、以下次号、という形だったので、楽しみに手に取った。
まさかナチがなあ、と思ったものの、実は最近多く出版されている北欧ミステリーには、かなりの割合で人種問題や極右、戦時中のドイツとの関係について出てくるんだよね。
理想の国ように日本では語られがちな北欧諸国だけど、決してそんな甘いもんじゃない。その辺りがどう報道されているのか、余談ながら気になった。
本編には、楽しみにしていた分は十分に満足させてもらった。相変わらずの軟派感(?)は承知済み。
果たして続きはあるのかどうか? 解説には書いてなかったんだよな。


あたしと魔女の扉

ジャスティーン・ラーバレスティア 「あたしと魔女の扉」

うーん、悪くはないんだが、ちょっと期待はずれ。もっと濃いストーリーかと思っていたもんで。
三部作の一巻目なのだけど、確かに物語の三分の一しか語ってない感ありありなので、続きは気になるのだけど、それでまた期待はずれだったら悲しいしなあ、と悩んでおく。

  # by wordworm | 2014-05-21 03:37

読書記録:2014年3月

グレイソン攻防戦 グレイソン攻防戦2 

デイヴィッド・ウェーバー 「グレイソン攻防戦」(上下)

前作がとても面白かったので、続けて2巻目を購入したのだけど、前作以上にハードで、ちと参った。
や、相変わらず本格スペースオペラで良かったのだけど、個人的に非常に辛い描写がね……ということで、まだまだ続刊はあるものの、ちょっと間を置いてみる。
改めて、私のスペースオペラ好きの原点はキャプテン・フューチャーにあるのだな、と今更ながら考える。


殺しの迷路

ヴァル・マクダーミド 「殺しの迷路」 

警部キャロルと心理分析官トニーのシリーズ、第3弾。これも↑と同様の描写はあるのだけど、覚悟していた分、まだマシか。
前作での事件もまだ片がついていないような状態で起こる連続殺人に、余計にハラハラ。
それにしてもプロファイラーって、なんて辛い職業というか何というか。自分自身の心の闇を掘っていって、異常な相手にシンクロして、尚且つ健全でいるべきなんて、どうしたって不可能な気がしてしまう。
できないわけじゃない、でも、そう思って立ち向かうには、そのリスクの大きさは途轍もない。


流れ行く者

上橋菜穂子 「流れ行く者-守り人短編集」 

大好きな「守り人」シリーズの外伝短編集。初めて知ったバルサやタンダの幼少、そして10代の生活と思い。
かわいそうに、と感じるようなものではない。現代に生活する私がそう考えて良いものでも決してない。
ただ、こういう中で生きていたらどうだっただろう、と考えずにはいられない形がそこにある。


 ソフロニア嬢、空賊の秘宝を探る

ゲイル・キャリガー 「ソフロニア嬢、空賊の秘宝を探る」 

「アレクシア女史」シリーズで楽しませてくれたキャリガー、新シリーズの翻訳。といっても、実はアレクシア女史の世界の一世代前の話なので、吸血鬼やドローンや狼男の設定はそのままだ。
ヴィクトリア風でハーレクインっぽい味つけは変わらずで面白かったのだけど、ちょっと尻切れトンボっぽいというか、むしろまだまだ導入部というか。4部作だそうなので、これは続きを待たねばなるまいな。


  ダークエンジェル 

メレディス・アン・ピアス 「ダークエンジェル」 

お薦めファンタジー、と何箇所かで見かけたので買ってみた。私の求めている傾向とは違ったけれど、それなりに楽しませてもらったよ。
幻想的な描写が多く、整理して捉えるのが難しい部分もあって、いまだに私の思ったので良かったのかどうか、な話であったが、クライマックスは理屈抜きにわくわくしながら読んだ。
これも続刊を読まないと何とも、らしいのだが、残念ながら邦訳はない模様。


  氷の娘 

レーナ・レヘトライネン 「氷の娘」 

こちらも前作が面白かったので、続刊も入手。ソチオリンピックの頃に読んだ、フィギュアスケートのミステリー。(おおっ)
スポーツの世界に絡むストーリーではあるのだけど、そちらの闇というわけではなく、やっぱりここでも人間ドラマ。
産休目前のマリアの個人的葛藤ももう一本の線となっていて、その辺りの繊細さがこのシリーズの魅力の一つだろう。終わった後の切なさが、良い意味で女性らしくて好ましい。

*-*-*-*-*-*-*-*-*

有川浩の「図書館戦争」シリーズも全巻読んだのだけど、これは別途感想を書く予定。(つまり未定……)



  # by wordworm | 2014-04-19 08:48

読書記録:2014年1~2月

書く暇がなかったーーー、と言いたいけど、サボってた感7割。(潔く)
ということで、2ヶ月分まとめての読書記録。
全部は書き切れないので、何冊か選んでの抜粋版。


特捜部Q-カルテ番号64-

ユッシ・エーズラ・オールスン 「特捜部Q-カルテ番号64-」

相変わらず、「面白い!」。ページ数も増しているのに、ページをめくる手が止まらないまま、最後まで一気読み。
扱う事件も登場人物も、どこか浮世離れしているというか、こういう事件が起こりうるのか、と信じきれない残酷さ。同時に、こういうことをしてもおかしくない、と感じる適度な現実感。
それはどこか、戦争史を調べている時に覚える気持ちと重なる。
ひたすらに、次作が楽しみでならないシリーズ。


失われた地平線

ジェイムズ・ヒルトン 「失われた地平線」

有名な小説なのに、あらすじなどは良く聞いていたのに、未読であった本。改めて「シャングリ・ラ」について知りたくて、手に取った。
なるほど、と読みながらも、最後まで何が”真実”なのかはわからない。そして、”その後”もわからない。
その終わり方こそふさわしい、と思わせてくれるストーリーが、不思議に嬉しい。


ボストン、沈黙の街

ウィリアム・ランディ 「ボストン、沈黙の街」

ミステリーとしても、小説としても、とても良くできた本。これがデビュー作と聞いて驚いた。
親との葛藤、地域コミュニティーとの軋轢、目隠しをされているようなもどかしさの中で、着実に歩を進めていく過程が、王道的に面白い。


永久に刻まれて

S・J・ローザン 「永久に刻まれて」

お気に入りのシリーズ、今度は短編集。短編でも、あの乾いたクリアーな文調は変わらず。
登場するたびに苦笑してしまうリディアのお母さんが活躍する作品が、異色的に面白い。
胸が痛くなる少年の話の後味を、わずかながらでもぬぐってくれる。


バッドタイム・ブルース

オリヴァー・ハリス 「バッドタイム・ブルース」

フロスト警部シリーズの表紙絵を描かれている村上かつみさんの絵に惹かれて、ジャケ買いに近い買い方であったのだけど、これまた読んで良かった本。
それこそフロストと重なる主人公ニックに、哀れみを覚えながら読んでいたら、それが完全に見くびりであったことを思い知らされる。
ハラハラのどんでん返しが続く中に、ほろりとさせられる温かさ。好きな話だなあ、としみじみ。


罪の段階 罪の段階2

リチャード・ノース・パタースン 「罪の段階」(上下)

法廷ミステリーを読みたくて選んだ本。読んだ後で知ったけど、シリーズ物の中の1作らしい。
前作を読んでいたら、また違った受けとめ方になったであろうと思うと、結構残念。つまり、前作の内容に対して、ええええ、と思うような仕掛けが大切な要素になっているからであって。
まあ、そういうことを置いておいても、十分に面白い。いやはや、ほんとに弁護士って、頭が良くなきゃなれないわ。


嘘つきのララバイ

メグ・ガーディナー 「嘘つきのララバイ」

いくらなんでもジェットコースターすぎないか?という気がしないでもなかったが、まあ、いつも通りに楽しませてくれた。ハリウッド映画を文字起こししたような。
そういうインパクトが中心になった話なので、アドレナリンを求めて読むのに向いている。
悪く言えば、情緒や込んだ謎を求めて読む話ではない、という。


スーツケースの中の少年

レナ・コバブール&アニタ・フリース 「スーツケースの中の少年」
そういうことだったか、と納得。それは大げさな筋立てではないけれど、丁寧にきちんと書かれていて、好感が持てた。
最後の種明かし(?)に、おお、となる。それがいつも彼女の底にあったのだな、と。
解説がないので、今後があるかどうかわからないけど、次につながってもおかしくはないラスト。

  # by wordworm | 2014-04-06 09:55

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