読書記録:2013年12月

ムーンズエンド荘の殺人

エリック・キース 「ムーンズエンド荘の殺人」

雪の山荘版「そして誰もいなくなった」という宣伝に惹かれて買ってみた。
うーん、やっぱりオリジナルというか最初は強いわけで。クリスティーを読んだ時の衝撃には到底及ばず。
加えて、「そして誰も…」を読んだ後の数十年で、いろんなミステリーのパターンを読んでしまっているからなあ。
でも、それを差っ引いても、もうちょっとインパクトが欲しかった、という作品。


迷宮の淵から

ヴァル・マクダーミド 「迷宮の淵から」

お気に入りシリーズの著者であるマクダーミド、これは単発のノンシリーズミステリー。
複雑に入り乱れる事件と伏線も見事だし、登場人物も魅力的。骨太で勢いのある内容は、さすがの力量である。
完全にすっきり、という読後感ではなかったにしても、ラストの一文の「こうしてすべての幕が降りた」に十分納得。一番気になっていたことにきっちりと言及してくれたことに感謝する。


金星特急 外伝

嬉野君 「金星特急 外伝」

大好きなライトノベル、とうとう最後の最後。
アマチュアの頃からずっと応援している作家さんだけど、プロとしてこれだけのものを書かれるところ、ファンとして感無量。(勝手に)
外伝として、本編で語られなかったサイドストーリーや、その後の話が揃っていて、金星特急の世界がこれで完成形になったのだが。揃ってから見てみれば、改めて本当に素敵な世界の物語だったなあ、としみじみ胸が熱くなる。
嬉野先生の次の作品が待ち遠しくてたまらない。


夜明けのフロスト

R・D・ウィングフィールド、他 「夜明けのフロスト」

クリスマスを題材にした短編ミステリー集。大好きなフロスト警部シリーズの短編が読めるということで買ってみたが、他の作品も佳作揃いで楽しめた。
ナンシー・ピカードの作品が入ってたのは嬉しい驚き。やっぱり上手いなあ、と唸ってしまう。
フロスト警部は期待に違わず。短編として見事なまとまり方、と思った後で、考えてみれば長編も、短編が幾つか集まっているような形ではあるのだな。そういう意味では本領発揮(?)と言っていいのかも。


新艦長着任! 新艦長着任!2

デイヴィッド・ウェーバー 「新艦長着任!」(上下)

久々にスペースオペラを読みたくなって、クラシックなこのシリーズに手を出してみた。
当初の予想より、ずっと奥が深かったというか、シリアスな物語。でもエンターテイメント要素も満載で、とても楽しめた。
舞台は宇宙でも、繰り広げられる核にあるのは人間ドラマ。オナー・ハリントンの苦悩と決断に一喜一憂しながら、SFの世界を満喫できる。
これは続きも買う。買う。


死を哭く鳥

カミラ・レックバリ 「死を哭く鳥」

3作目まで読んだミステリーなんだけど、4作目の今作の評判がイマイチだったので、ずっと買っていなかった。ようやく読んでみて、その評価が当たっているところもあり、面白いと思ったところもあり、という感じ。
シリーズなので主人公達のドラマも楽しみの一つであるわけだけど、確かに今回はエリカの活躍がなく、残念な感はある。が、ラストで、こうくるか。
次を買わなきゃどうしようもないなー、と思いつつ、どうか期待はずれに終わらないように、と願うばかり。


㈱貧困大国アメリカ

堤未果 「㈱貧困大国アメリカ」

「アメリカとは」という本に手を出す気はなかったのだけど、こちらに関してはぜひ読んでみたくて購入。
三部作の最後は、アメリカの食品関連業界の話がメイン。ある程度は予想していたが、データと共に更に厳しい現実を突きつけられて、頭を抱えるばかり。
1% vs 99%。この事実を悲しいと思い、またそう思う余裕のある自分を責めてしまうのが、この手の本を読む上で覚悟していなければならないこと。
1・2作目も読みたいが、読んだところでどうすれば、という思いもまた。
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  by wordworm | 2014-01-21 09:31

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