読書記録:2012年11~12月

心臓に毛が

米原万里 「心臓に毛が生えている理由」

大好きな米原さんの本も、いよいよこれで最後かも。
頭が良いということ、知識と教養があるということの、見本のような方。
どの本を読んでも、ただただ惜しくて辛い。


管見妄語

藤原正彦 「管見妄語 大いなる暗愚」

いつ読んでも、どれを読んでも、安心して楽しめる上手さの藤原氏。
考えてみれば、今まで彼の文でつまらないと思ったものはないかも。
変わらない奥様の描写、最後の一言。キレのある文調で、これからも書き続けていただきたい。


空の都の神々は

N・K・ジェミシン 「空の都の神々は」

時空が重なり合って平行して語られるので、ちょっとわかりにくい面もあるけれど、世界観が新しい。
人間らしい神々や毒々しい貴族達の人物像も、深みがあって面白い。
ただ、クライマックスの盛り上がりは、今ひとつ。


この声が届く先

S・J・ローザン 「この声が届く先」

大好きなシリーズの、記念すべき10作目。
これだけ続いているのに、全く飽きさせることなく、むしろ緻密さを増しているのが、本当にすごい。
特に今作では、誘拐されたリディアの救出劇なので、そのスリルは並じゃない。
解説の「ライバルはジェフリー・ディーヴァー」という言葉も、あながち大げさじゃないよ。


アイアン・ハウス

ジョン・ハート 「アイアン・ハウス」(上・下)

相変わらず上手い!の一言のジョン・ハート。
ハードボイルドで義理人情で、愛と哀しみのサスペンス。(なんのこったい)
ベタな設定のようで、完全にオリジナルであるところ、唸るしかない。


裁きの曠野

C・J・ボックス 「裁きの曠野」

シリーズ5作目の今作に至るまで、少しずつ趣を変えてきた感がある。
なのだが、主人公ジョーの頑固一徹ぶりとか、家族への愛とか、そういう根幹は変わらない。
だからこそ、最後の一言が重くてならない。ほんとに、次はどうなってしまうのか。
個人的にファンなネイトが、再び登場したのは嬉しかったな。


特捜部Q-檻の中の女-

ユッシ・エーズラ・オールスン 「特捜部Q-檻の中の女-」

巷で大人気な上、マミィさんもお気に召されたとのことで、ずっと読みたかった一冊。
期待に違わず、や、期待以上に面白く、ページをめくる手が止まらなかったミステリー。
最後の最後まで、心臓をぎりぎり絞られるような感が続いて、最後は心筋梗塞になるかと思ったよ。
2作目以降のレビューがイマイチのようだけど、1作目でこれだけの出来なら、確かに後は難しいよなあ。


すべて死者は横たわる

メアリー・W・ウォーカー 「すべて死者は横たわる」

シリーズ4作目。1~3作目までは結構リアルタイムで読んでいたのに、4作目が出ているのをずっと知らなくて、ようやく気づいて購入……発行は98年だって。(くらっ)
と言いつつ、読んで良かった。モリーがずっと囚われていたことの決着が、こういう形でつくなんて。
彼女のこれからが、心安らかなものであればいい。


二流小説家

デイヴィッド・ゴードン 「二流小説家」

読み始めはそれほど、だったのに、いやもう、こんな展開が待っているとは。
二転三転、まだか、これでもか、みたいに、思いっきり揺さぶられまくりで終わったよ。
なかなかその感覚が消えなくて、別なミステリーにはしばらく手を出せなかった。


吊るされた女

キャロル・オコンネル 「吊るされた女」

これも、ずっと続けて読んでいるシリーズなんだけど、いまだに好きなのかどうか、はっきりしない。
というか、ストーリーもキャラもとても好きだし感嘆するんだが、主人公のマロリーがあまりに特異すぎて、なかなか感情移入できないのが原因なんだよね。
それでも読むたびに、オコンネルの力量を見せつけられて圧倒される。
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  by wordworm | 2013-01-09 04:37

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