「マクレガーの花婿たち」

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ノーラ・ロバーツ著、平江まゆみ訳
「マクレガーの花婿たち」
ハーレクイン (2000/11)
ISBN-13: 978-4596005830


なんとアレです、ハーレ○イーンというやつです。今まで一回も読んだことがないと友人に言ったら、彼女が譲ってくれた本。
いやあ警告(?)通り、面白かった。腹の皮がよじれるかと思ったよ。や、むしろ必要なのはラナケイン。>私信

今まで私が勝手に持っていたハー○クイーンのイメージは。

1.大金持ちの美男美女が熱烈な恋に落ちる
2.大金持ちの美男が庶民の美女と恋に落ちる
3.大金持ちの美男が庶民の平凡な女の子に求愛し、えー私なんかどうしてと言いながら恋に落ちる

とにもかくにも熱烈なロマンスと情熱のバラがバックに百万本君の瞳は世界中の宝石よりも美しい二人の間にあるものはただ灼熱の炎だけ、ってうわあ止まらねえ!(爆笑)(痒スギル)
で、初めて本としてこれを読んで、私の偏見は偏見ではなかったと確信するに至りました。これを独断と言います。

さて著者のノーラ・ロバーツ、随分とハーレク○ーンというかロマンス小説業界では有名な方らしい。中でもこのマクレガーシリーズは人気が高いらしい。
マクレガー家の当主であるダニエル・ダンカン・マクレガーという、大層元気でチャーミングな悪党おじいちゃんは、実は子供や孫のお相手探しが命。この本では、自分の孫息子3人に、それぞれにふさわしく情熱的で気骨ある女性を見つけ、出会うように仕向けては、やきもきしながら成り行きを見守る&口出しもする。
孫息子達もさすがおじいちゃんの血筋だけあって、各々自尊心も高く、祖父の言いなりにはならないと固く決心してはいるものの、いつの間にやらおじいちゃんの思惑通りに恋に落ちていく。
そして最後は、孫息子とその相手の結婚式を、鼻高々のご満悦状態で眺めるおじいちゃんの姿で締めくくられる。

なんというかこれはもう、このダニエルおじいちゃん=ザ・マクレガーの一人勝ち。こんな人がそばにいたら迷惑至極だろうが、同時に愛すべき毒舌の単純なおじいちゃん、彼の魅力の成すところが非常に大きい。必死になって抵抗する、もう十分大人で自立した孫息子達も、彼にかかれば所詮孫は孫。まーたでたよおじいちゃんの道楽、と高みからニヤニヤ笑いつつ遊んでやっているつもりが、すっかり相手の女性に本気も本気でマイってしまう。
このおじいちゃんとのやりとりと恋愛の過程がもう、これはギャグかそれとも何かのパロディかと思うほど。大真面目にハーレファンの方には誠に申し訳ない。

しかし一世を風靡した○ーレクイーン。立派に小説界の一分野として存在する、ロマンス小説なるものの人気の理由は一体何か。うら若き乙女に聞いてみればわかるのか。(この時点ですでにオノレは除外)
恋愛小説というものは、幸せに両思いになったとか結婚とかのゴールに一旦辿り着いてハッピーエンドで終わるけど、実はそれは人生の一通過点。その後の現実がハピリーエバーアフターとは限らず、むしろそれからの方が人生は長くて、しかも辛いかもしれん。
いやそんなことはないはずだと信じている女性が、いつか私もという夢を託して読むものか。それとも非現実と知りつつ、小説の中だからこそ味わえる娯楽として読むものか。

どんな小説もドラマも映画も、全て自らの現実を一瞬離れて味わう甘いチョコレートのようなものだから。二次元ジャンルで夢を見るのも、十分においしい回復剤。
別な世界へ向かっての離陸と飛行と着陸と。舵取りさえ揺らがなければそれでいいと思うのだ。
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  by wordworm | 2006-02-06 12:28

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