「パーフェクト・ブルー」

e0111545_874775.jpg
宮部みゆき著
「パーフェクト・ブルー」
東京創元社 (1992/12)
ISBN-13: 978-4488411015


今頃?と笑われそうですが。(もじもじ) 最近彼女の本にはまっているという友人夫妻が貸してくれたもの。

ミステリーばっかり読んでいる自分だが、なぜか日本人作家のミステリーが苦手で、あまり読んでいない。宮部みゆきも「模倣犯」を読んだことがあるだけだが、ちょうど猟奇殺人だの心理分析官だのがマスコミでブームで、そのわりに有効な意見が聞けなくてやれやれと思っていた頃だった。
そんな中、彼女は登場人物の一人の口を借りて、自分の意見や視点をきちんと打ち出していて、随分すっきりと読み終えた覚えがある。

さて、そんな彼女の処女長編の本書。まずは設定が面白く明るい。探偵事務所の犬の一人称で書くことで、登場人物それぞれが身近な味わいで描かれている。一つでは終わらない事件、一つずつ皮を剥いていくたびに見えてくる全貌。扱う事件の野球のように、それぞれのポジションにふさわしい人物が配置され、コンビプレーや敵対行動。野球が一人ではできないゲームであるように、事件も人と人が関わり合うからこそ起こりうる。

「模倣犯」と同様、今回も最後にポンと手を打ちたくなるようなセリフがあった。それに賛同するかどうかは読者次第であるが、作者の言いたいことを明確に出す、その姿勢にまず好感を持たずにいられない。
[PR]

  by wordworm | 2005-03-23 07:55

<< 「天使と悪魔」(上・下) 「魔術師の大失敗」 >>

SEM SKIN - DESIGN by SEM EXE