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「九死に一生ハンター稼業」

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ジャネット・イヴァノヴィッチ著、細美遥子訳
「九死に一生ハンター稼業」
扶桑社 (2006/03)
ISBN-13: 978-4594051204


米原さんの本はまだまだあるけど、他の本も結構な数がたまっているので、ちょっと中断。
賞金稼ぎステファニー・プラム・シリーズ、第9弾。

私はこのシリーズを読み始めたのが遅かったので知らなかったが、8巻からこの9巻まで、なんと3年という月日がたっているらしい。それはさぞかしファンの方々の首が長くなったことと。
そうあっさり思えるほど、このシリーズはとにかく楽しい。どのメンバーをとってみても、今回は何をやらかしてくれるかというわくわく感ばかりだ。

今回のステファニー、行方不明になったインド人の青年探しを引き受ける。彼が働いていた会社に出向き、オーナー三兄弟の協力を得て捜査を始めるが、なかなか進展はなし。
ところが進めていくうち突き当たるのは、目の前で撃ち殺された青年だったり、死体の写真と花束だったり。そしてそのたびに届く、不気味なEメールの数々。

元々下ネタや下品ネタが多かったシリーズだけど、今回はまたパワーアップしたような。
だって、冒頭部からいきなりオッサンの裸のお尻だし。新しいキャラも、見事に口達者なヤな奴ばかりだし。このシリーズで寡黙なキャラって、ほとんど1%以下の割合じゃないか。

中でも今回は、相棒のルーラのダイエット熱がすごいのなんの。太る人には理由がある。そんな食への、妄執の域にまで入るほどの執着心をまざまざと。それで恐れをなしてこちらの食欲がなくなるかと思えば、私までジャンクフードが食べたくなるんだから、困ったもんだよ全く。(八つ当たり)

さて、クールな謎解きの面白さは相変わらずないけれど(…)、次から次へとふりかかってくる災害とトラブルの、その勢いは更に強く。笑って笑ってお腹を抱えているうちに、あっという間にラストにかかる、ジェットコースターのスピードは衰えず。
モレリとレンジャーとの三角関係も、進展があるんだかないんだか。
ラスベガスに飛ぶシーンでは、空港のセキュリティチェックからホテルまで、わかるわかると大笑いするシーンの連続。

原作はすでに12巻まで刊行されているが、一体決着がつくのはいつなのか。それが楽しみなような勿体無いような、そんな気持ちで次を待っている。

  by wordworm | 2007-02-12 13:13

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